歩く会 飲酒事故を受けて


これからの活動での対策

作成:2023年2月23日

会長・早川諒 副会長(マニュアル)・野村郁子 副会長(技術)・土屋宏介

【飲酒事故対策について】

 今回の件では

①未成年の会員が飲み過ぎによる急性アルコール中毒で搬送されたこと  

②事故処理マニュアルで20歳未満の飲酒を禁じているにも関わらず、14名もの20歳未満の飲酒を黙認していたこと(恒常的に黙認する雰囲気があったこと)

が特に大きな問題点であると考えている。今回の事故によって20歳未満の飲酒や過度な飲酒への危機意識の甘さが露呈した。安全管理への意識、またルール遵守の必要性を痛感した次第である。また、我々の認識の甘さが招いた今回の事故により、宿泊先、救急隊、学生支援課、課外活動専門委員会、顧問の先生など本当に多くの方々にご迷惑をおかけすることとなったことをここでお詫び申し上げたい。

 

 今後は、会での飲酒を一切禁止する、というのがルール策定側としては最も簡単であるが、このような厳格なルールは形骸化し、守られない可能性がある。また、今後何年間かの飲み会禁止のあと、急に飲み会を再開し、サークルでの飲酒の経験がない者ばかりが参加する中で事故が起こると、今回よりも悲惨な事故になりかねない。

そこで、飲酒事故対策を以前よりも強化するという形で、再発防止に取り組みたいと考える。今後、歩く会で飲み会を実施する場合は、以下に示す再発防止対策と、別紙の歩く会主催の飲み会における内部規定、飲酒事故防止マニュアルの3つのルールに従わなければならない。

以下、再発防止対策案

なお、計画とは歩く会が実施する登山、ワンデ計画のことを指す。

計画内飲酒とは、全体合宿における飲み会や、計画内の食事における非ドライバーの飲酒等を指す。

計画外飲酒は登山、ワンデ計画以外で歩く会として行う飲酒のことを指し、新年会や忘年会、例会後の飲み会等がこれに当たる。

歩く会主催の飲み会とは計画内、計画外を両方含む、歩く会が主催する飲み会のことである。

・飲酒管理委員会の設置

歩く会内での飲酒事故、未成年飲酒の防止と、飲酒事故、未成年飲酒に対する会全体の意識向上を目的とする飲酒管理委員会を設置する。​

飲酒管理委員は各学年から男女1名ずつ選出する。

飲酒管理委員会の業務を以下に記す。

・飲酒事故防止講習会の開催

・歩く会主催の飲み会における内部規定の運用と周知

・内部規定違反者の処分

今回の事故、そして恒常的な未成年飲酒が発生した最も大きな原因は、会員への歩く会内の飲酒のルールと、未成年飲酒、飲酒事故の危険性の周知の不足、法律など社会規範遵守に対するモラルの薄さ、伝統や文化を言い訳にした悪弊を放置していたことにある。よって今後は各学年の男女1名ずつから構成される飲酒管理委員が中心となり、会員全員に飲酒ルールと、飲酒事故の危険性の周知を徹底する。

また現在の歩く会には飲酒のルールを厳密に管理・運用する機関が存在せず、前年度の飲酒のルールを長年使いまわしてきたため、構造的に未成年飲酒や飲酒事故を防ぐ仕組みが不十分であり、それが今回の事故につながったと考えられる。よって今後は飲酒管理委員会が、構造的に未成年飲酒、飲酒事故を防ぐための「歩く会主催の飲み会における内部規定」の管理・運用を行うこととする。

また現在の歩く会には未成年飲酒や飲酒事故につながりかねない危険な行為を行った者に対する罰則や、そういった行為に対する処分を下す機関が存在しない。未成年飲酒や飲酒事故につながる危険な行為を行っても、罰せられることが無いという意識は重大な事故を招きかねない。よって今後は飲酒管理委員会が内部規定違反者の処分を行うこととする。

また飲酒管理委員会を公的な役職として設置することで世代間の引継ぎを確実に行い、飲酒管理委員会、また飲酒管理委員会が管理・運用する「歩く会主催の飲み会における内部規定」が形骸化することを防ぐことができると考える。

・本件の事故資料を用いた飲酒事故防止講習会の開催 ​

以前までは、年 1 回の飲酒事故防止講習会を実施していたが、今後は今回の事故報告書を用いた講習会を年 2 回(前後期1回ずつ)行う。実際に起こった事故の話を用いることで、会員たちに事故は起こり得るものだという注意喚起が今までより強くできると考える。

・未成年飲酒、飲酒事故につながりかねない危険な行為を行った者に対する処分の厳罰化

会員が諸々のルール(20歳未満の飲酒、アルハラなど)を破った場合は基本退会、OBOGの場合は出禁とする。

・計画内外・新歓行事の飲酒禁止

 少なくとも3年間(令和7年度終了まで)は計画内外での飲酒を禁止する。この措置は自動的に終了せず、飲酒防止の取り組み状況を総括してから顧問教員と学生支援課の承認を得て行う。新歓期に新入生歓迎を目的とした会(新歓コンパ)では期限を区切らず一切禁酒とする。

【宿泊を伴う活動について】

今回の計画は、コロナ禍での行動制限を破る形となった。くわえて、事情聴取の際に、隠し事や自分たちのしたことを軽く言い換える不誠実な回答を行い、問題を余計に大きくしてしまった。新型コロナの流行中は、大学・学務の規則に従い十分にルールを確認の上計画を行うこととする。今回は宿泊中、飲酒による事故を起こしてしまったが、上記のような対策により飲酒事故は防止することができると考えている。登山や車の使用によっても事故は発生しうるが、下記のような対策を取り、コロナによる活動制限が完全に撤廃された時は事故に十分気をつけて宿泊活動を行おうと考えている。

以下、再発防止対策案

・計画内外での飲酒禁止

 遠征など

・会員へのコロナ禍での活動制限の周知 ​

コロナ禍での活動制限の会員への周知が大切であると考える。皆がルールの理解をしていれば計画作成の段階で間違いに気づくことができる。本会では2年目に上がるタイミングで「上級生講習会」というものを行っており、ここで上級生として活動をする上での注意点をレクチャーしている。ここでコロナ禍の大学の決まり、また本会で決めたコロナ禍でのルールの徹底を図り必ず会員に周知する。本年の上級生講習会ではこのルールの引き継ぎが行われていない点も問題であった。

・遠征/宿泊の確認

  本会では活動を行う前には、顧問からの活動内容の許可と学務への遠征届/行動予定書の提出をおこなっている。宿泊を伴う活動の時には、ここで活動のリーダーから十分な説明と確認をすることとする。

・技術講習会での周知

     本会では、登山技術や安全対策の伝達を目的として、1年目の会員も参加し「技術講習会」というものを行っている。この際にも、宿泊に関する方針や飲酒、登山、車などによる事故防止対策について伝える。

・審議レジュメの確認

    本会では、学務に計画書類を提出する前に、計画の安全性を審議する「審議会」というものを行っている。宿泊を伴う場合、宿泊行為への認識の確認、安全性の確保のため審議会の前に審議長か、前年度の同じ計画のCLSLに審議レジュメを見てもらうことを基本とする。

・事情聴取の対応 ​

当時の学務の規定では合宿は禁止されていたが、大会参加など遠征のための宿泊は可能であった。4月の際は飲酒を行う計画を学生支援課に許可されなかったため、今回は飲酒することを隠して許可を得て、事故報告の際に「遠征届が受領されたため、学生支援課に合宿が許可されたと考えていた」、「嘘をついたことになったがだますつもりはなかった」と主張して学生支援課に責任の一端を負わせようとしたため、反省していないとみられる一因となった。自分たちのしたことを供述する場での嘘は論外だが、独自解釈や隠し事など不誠実な対応によっても会の心証は大いに損なわれ、その後の活動にも長く支障をきたすこととなる。後輩たちに多大な負債を残してしまわないよう言動には注意したい。

万が一事故が発生した場合には、歩く会行動マニュアルに則り、学生支援課、顧問の先生に速やかに連絡することとする。本対策案は「歩く会主催の飲み会における規定」とともに歩く会のホームページおよび例会とLINEグループにて掲載して内外に周知をはかる。

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